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造形活動について

造形活動

 幼児期に「非認知能力」を高めることが、将来の学習の礎として重要であることが、近年の研究で知られるようになってきました。「非認知能力」とは意欲、忍耐力、計画性、創造性、コミュニケーション能力といった能力で、「生きるための土台となる力」「学びを支える力」とされています。
 造形活動は幼児の非認知能力を高めるには最適の活動です。エコールノワールでは子どもたち自身が「やりたい!」という気持ちになって、積極的に取り組む活動を目指しています。幼稚園の子どもたちは、同じ学年でも生まれ月の差や成長差により、それぞれができることに違いがあります。造形活動では、それぞれの発達段階に応じて今できることを一生懸命やれば、それぞれに充実した作品を産み出すことができます。頑張った成果を保育者や友だち、保護者に認められることで、達成感を得て次への意欲が育ちます。
 エコールノワールでも「英語」や「算数」を教えて欲しいという要望をいただくことがありますが、何を学ぶかではなく、学びや活動の過程の中で「生きる力」「学ぶ意欲」を育むことこそが、未来を生きる子どもたちにとって大事なことだと考えています。

絵画

 子どもたちが描く画は、その子の内面の成長と強く関連していて、現在どのような成長段階にあるかを見てとることができます。幼児期の子どもたちは、日々たくさんのことを吸収して成長していきますから、描く絵もどんどん高度になっていきます。ほかの子より進んでいるから良いということではなく、各成長段階での絵、それぞれに良さがあります。今描いている絵は、今しか描くことができない絵です。描いた絵を見ながら、今この子にはこの世界がこのように見えているのだと感じ取ってください。
 エコールノワールでは同じテーマで描くときでも、それぞれの成長や個性に応じた作品を描けるように指導します。けっして背伸びをすることなく、それぞれが楽しいと感じながら精一杯頑張った作品を描きます。

工作

 エコールノワールでは工作もたくさん行います。新年度に最初に取り組むのは、鯉のぼり作り。毎年、新しい鯉のぼりをみんなで作り、正門の横のポールに揚げると子どもたちから歓声があがります。木工では年中で作る壁掛け飾りを手始めに、年長では6月に船、10月にお面と少しずつ難しいものに挑戦します。紙粘土を使ってレリーフやペン立てを作り、新聞紙を貼り重ねて世界に一つだけの「紙皿」も作ります。年度末にはクラスごとにダンボールを使った大型造形に取り組みます。

個性を活かす

 人間は一人一人皆違います。その一人一人がそのままで輝くことができる社会、多様性を大事にする社会とはそんな社会でしょう。
 エコールノワールでは活動で描いた作品を全員分、教室の壁に展示します。当然、それぞれの作品は全部違います。たとえ誰かの真似をしたとしても、必ず描いた人の個性が出てくるものです。それを比較して優劣をつけようということで展示するのではありません。それぞれがみんな違っていて、それぞれに良いところがあることを感じて欲しいのです。芸術の世界では、人と違うことは間違いなく良いことです。多様な個性をお互いに認め合える。そんな子どもたちを社会に送り出したいと願っています。

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